垂井の家

 

 

 

 自然と共に暮らす
 
 敷地は垂井の中心部から1キロほど北へ向かった喪山古墳の足元にある住宅地の一画にある。近くには、美濃国分寺跡や南宮大社などがあり、北にそびえる池田山の裾野が、濃尾平野から伊勢湾に向かってなだらかに傾斜して行く。初めてこの地を訪れた時、なんとのどかでゆったりした雰囲気のある所だろうかと感心した。春、街の中を横切る相川には、たくさんの鯉のぼりが並び、桜の中を伊吹山に向かって楽しげに泳いでいる風景が印象的だった。


 敷地の周囲は住宅が密集し、南側には送電線が走っており、あまり良好な環境とは言えない。しかし、送電線に提供している敷地を庭として利用し、南側からの陽射しと西から吹く風を利用して、陽当たりと風通しの良い住まいにすることにした。


 クライアントの家族構成は、ご夫婦とお子さん一人の3人暮らしです。お父さんの定年を機会に、ご両親の自宅脇の作業場を取り壊して、新しく住まいを建てることになりました。
 住宅の要望としては、奥さんとお子さんに軽いアトピーがあるため、極力自然素材を使い、明るく住みやすい住宅を心がけることになりました。


 LDKを中心に、吹抜けを介してファミリールームにつながり、家族の声や姿を感じながらそれぞれがゆったりできる住まいとしました。


 クライアントみずからが自然塗料を塗られましたが、庭の工事もご自分でやられます。
 ゆたかな自然の中で楽しい時間を過ごされています。


所 在 地  岐阜県不破郡垂井町

構造・規模  木造2階建

延 べ  面 積  122.96㎡

竣   工  2009年

施   工  株式会社 相宮工務店